Aaayaの人生はまわり道 ~Life in the UK~

イギリス生活での日常をシェアしていきます

【イギリス観光】歴史情緒あふれる街、世界遺産バース(Bath)を歩く

f:id:jinsei-mawarimichi:20210624071644j:plain

皆さま、こんにちは。

 

イギリスではロックダウンの最終段階が4週間延長され、完全な解除まであと一息というところでしょうか。ロックダウンとはいえ、特に行動制限のない現在の状態では街中の人混みは増えるばかり。週末のロンドンなどはこれでもかというくらいの人混みで少し不安になります。夏に対する思い入れが人一倍強いイギリス人ですが、どうか羽目を外すことだけは止めてくれ~と思ってしまいます…。

 

海外旅行はまだ難しい状況ですが、(もちろん渡航できる国もありますが…簡単ではありませんね) 今年は思う存分、国内旅行を楽しんでみようと思います!

 

先月末になりますが、旦那と二人でバース(Bath)に行ってきました。私は今回初めて訪れた街なのですが、さすが『世界遺産の街』というだけあって、とても美しい街でした。今回は、皆さまにバースの魅力をお届けしたいと思います。

 

 

バースってどんなところ?

イギリス西部に位置するバース(Bath)は、街全体が「世界遺産」に認定されており、ジョージ王朝時代の石造りの建造物が独特な雰囲気を醸し出しています。このエリアの建築物はバース・ストーンを呼ばれる少し黄色がかった琥珀色の砂岩でできているそうで、ロンドンで見るような赤いレンガのテラスハウスとは一風変わって特徴的です。ロイヤル・クレッセントなどのテラスハウスは必見です!

 

ご存じの方も多いと思いますが、ここバースはお風呂の「Bath」の語源にもなった街で、ローマ人入植の歴史と切っても切り離せない、歴史的な場所なのです。私も観光しながらこの街独特の神秘的な力を感じるような気がしました。

 

f:id:jinsei-mawarimichi:20210624072231j:plain

 

訪問スポット紹介

今回は、ロックダウン緩和直後ということもあり、なかなか予約が取れない場所も多かったのですが、1泊だけ宿泊してゆっくり観光しようということになりました。今回、訪問した場所をご紹介していこうと思います。

 

1.サリー・ランズ (Sally Lunn’s Historic Eating House & Museum)

観光で訪れた街では、いつも地元ならではのものをいただくのですが、今回は老舗カフェのサリー・ランズでフレンチトースト(Sally Lunn’s French Toast)と紅茶をいただき、旦那はレアビット(Welsh rarebit) とコーヒーを注文。見た目は旦那のレアビットの方が華やかで美味しそう…(他人の飯は白い) フレンチトーストにはハニー掛けのスモークベーコンが乗っており、口に広がる甘じょっぱさとフワフワのバンが新感覚でした。ウェルシュ・レアビットはチーズソースとホームメイドのチャツネが絶妙で、どちらも美味しかったです!

*ウェルシュ・レアビットとはイギリスでは一般的なチーズ・オン・トーストのことだそうです。チーズソースにはビールやエール、バターなどを混ぜて作ります。

 

今回はブランチとして訪問したのでいただきませんでしたが、「Trencher Tradition」という少しユニークなディナーメニューもあります。中世の時代にはトレンチャーと呼ばれる固めのパンをお皿代わりに使っていたそうで、上に乗せた食べ物の風味を含んだパンを一緒にいただいていたそうです。(皿洗い要らないですね!) こちらのお店では300年以上、このトレンチャーメニューを提供しているようですよ。ご興味のある方は是非ともお試しください!

 

お店は10時から営業しており、ディナー営業(17時)までは予約不要とあります。私たちは11時頃にお店に着きましたが、既に何組か並んでいました。しかし、こちらのお店は席数が多いので然程待たずに案内されました。私たちが食事を始めると、外の列がどんどん長く伸びていくのが見えましたので、お昼のピーク時より少し前に行くのがお勧めです。

 

食事の後は、店内地下にあるミュージアムスペースを見学し、小さなショップを覗いていきました。

 

www.sallylunns.co.uk

 

 

f:id:jinsei-mawarimichi:20210624071943j:plain
f:id:jinsei-mawarimichi:20210624071853j:plain
2.ローマン・バス (Roman Raths)

バースを訪れたからには、やはりここは外せません。ローマ人たちがこだわり抜いて造った、この現代で言うなら「温泉複合レジャー施設」。実に奥が深いものです。

 

バースはイギリス唯一の「天然温泉」です。そもそも地震や火山のないこの国に、どうやって温泉が湧くのだろうかと疑問に思いませんか?この水源についての仮説はいくつかあるようですが、有力なものは「メンディップ・ヒルズ(Mendip Hills)というバース南西地区に降った雨水が石灰岩に浸透し、地中奥深くで熱されて湧きあがったもの」だそうです。日本に存在する温泉とは仕組みが違って、まさに偶然の産物なのですね!

 

ローマ人入植後、彼らはこの地を温泉施設としてだけでなく、宗教施設として建設していきます。当時ケルト人が祀っていた女神「スリス」から、この地は「スリスの水 (=アクア・スリス)」と呼ばれます。ローマ人たちこの女神「スリス」をギリシャ神話の「ミネルヴァ」と同一のものとし、「スリス・ミネルヴァ」という習合神として祀っていました。これもケルト人と友好的な関係を維持するためのローマ人の知恵なのかもしれませんね。「スリス・ミネルヴァ」は館内に展示されていますので、しっかりご覧ください!

 

そして、この女神を拝むために世界中から多くの人がこの地を訪れたそうです。誰かに復讐をするための願掛けとして捧げられた上納品が展示されているのですが、呪い手紙の内容がリアルでクスっとなります。この時代の人達はどんなことで悩み、苦しんでいたのかと想像すると、この時代が不思議と身近に感じるのでした。

 

音声ガイダンス付きなので、詳しい説明が聞きたい人には嬉しいですね!私は音声をしっかり聞きながらじっくり回ったので、1時間半近く滞在しました。コロナの影響で事前予約が必要です。

 

www.romanbaths.co.uk

 

 

f:id:jinsei-mawarimichi:20210624072345j:plain
f:id:jinsei-mawarimichi:20210624072403j:plain
f:id:jinsei-mawarimichi:20210624072417j:plain
 
3.ロイヤル・クレッセント (The Royal Crescent)

バースの中でも象徴的な建物として知られるロイヤル・クレッセントは、18世紀後半に建設され、30ものテラスハウスが連なった集合住宅です。この建物は国内でも最も重要とされる「グレードⅠ」とされており、バッキンガム宮殿やタワーブリッジと同様のカテゴリーに分類されています。指定建造物の中でもこのグレードⅠに指定されているのは、全体のたった2.5%なんだそうですよ!

 

美しい三日月形を描いたロイヤル・クレッセントは、戦争などの影響により損傷したこともあるそうですが、それでも多くの人に愛され続けてきました。そして今日も多くの人を虜にしているのです。この一角に「ナンバーワン・ロイヤル・クレッセント」という博物館もあります。今回は行きませんでしたが、18世紀の様子を味わえそうですね。

 

建物に沿って歩いた後は、ロイヤル・ビクトリアパークから全体を眺めてみましょう。

 

f:id:jinsei-mawarimichi:20210624072553j:plain

 
4.パルトニー橋 (Pulteney Bridge)

この橋は、橋全体にお店が立ち並んでいる世界で4つしかない貴重な橋の一つなのだそう。確かにユニークな造りをしていました。

 

どの角度から撮ってもいい写真が取れます。エイヴォン川に沿って散策をしながら、橋をバックに記念写真をどうぞ!

 

f:id:jinsei-mawarimichi:20210624072700j:plain
f:id:jinsei-mawarimichi:20210624072650j:plain

 

皆さん、『レ・ミゼラブル』という映画をご存じですか?ラッセルクロウ演じる「ジェヴェール(Javert)」が自殺したシーンは、ここです!私は映画を観ましたが、これは後々知った話です。なんせ2012年の映画ですので…記憶が。

 

Les Misérables (2012) - Javert's Suicide Scene (8/10) | Movieclips - YouTube

 

飲食店も並んでいますので、お食事もできます。今回は天気が心配だったので参加しませんでしたが、リバークルーズも気持ちが良さそうでしたよ。お時間に余裕がある方は是非!

 

食事・宿泊ホテル

今回、ロックダウンの段階的な解除直後の週末だったということもあり、行きたいな~と思っていたレストランやホテルはことごとく満席・満室となってしまいました…。残念

 

ということで本命ではありませんでしたが(笑)、食事をしたレストラン・宿泊ホテルをご紹介します。

 

レストラン - Bathwick Boatman Riverside

街の中心部から少し離れた場所にあり、住宅街のとても静かなリバーサイドのレストランです。家族経営のレストランだけあって、温かみのある接客をしていました。食材も地元から仕入れており、決して派手なお料理ではありませんが、食材の味を活かしたお料理でした。私はメインにブリストル近郊で獲れたというシーバスをいただきましたが、とても美味しかったです。

 

About | The Bathwick Boatman

 

f:id:jinsei-mawarimichi:20210624072931j:plain
f:id:jinsei-mawarimichi:20210624072921j:plain

 

レストラン - Portofino Oyster Bar & Fish

バース市内中心部に位置するシーフードの人気店。お店が混んでいたこともあり、スタッフがなかなかテーブルに来ないな~なんて思っていましたが、それをカバーしちゃうフレンドリーな接客が素晴らしかったです。誕生日で訪れていたお客さんのためにスタッフから温かいバースデーソングが送られていました。シーフード好きの方は是非!デザートまでしっかり食べてしましました...。

 

Portofino Oyster Bar & Seafood Restaurant, Bath | England

 

f:id:jinsei-mawarimichi:20210624073146j:plain
f:id:jinsei-mawarimichi:20210624073120j:plain
f:id:jinsei-mawarimichi:20210624073134j:plain

 

宿泊ホテル - OYO Bailbrook Lodge (4つ星ホテル)

チェックインの時間よりかなり早く着いてしまったのですが、快く車を駐車させてくれました。スタッフも皆さんとてもフレンドリーで感じが良かったです。スタンダード・ダブルのお部屋に泊まりましたが、バスタブも付いていましたし、この金額で朝食付きでしたら文句はありません。リーズナブルに宿泊したいという方にはお勧めです。バース市内中心部からは歩いて40分と少し離れていますが、バス停が目の前なので、今回はこちらの公共バス(First Bus)を利用して観光しました。

 

OYO Bailbrook Lodge, Bath, UK - OYO Hotels

 

まとめ

バースはかなりこじんまりした街ですので、宿泊なしの日帰り観光でも十分に楽しめると思います。スクールホリデーやパブリックホリデーの連休などは混みますので、特に日帰りの方はある程度の時間配分を決めて効率よく廻るといいと思います。各種、チケットが必要な場所は事前予約して行かれることをお勧めします。

※特にコロナの影響で事前予約必須となる場所も多いですので、行きたい場所は事前に確認されるといいと思います。

 

今回は行きませんでしたが、小説家ジェーン・オースティンの博物館(Jane Austen Centre)なんてのもあります。近々、映画「プライドと偏見(Pride & Prejudice)」でも観ようかな~なんて思っています。キーラナイトレイが美しい…。

 

せっかくだから日帰りではなくゆっくりしたいという方は、近郊の観光地「ストーンヘンジ」や「コッツウォルズ」、「ブリストル」などと組み合わせて行かれるといいのではないでしょうか!

 

f:id:jinsei-mawarimichi:20210624073230j:plain